「円形脱毛症」と聞くと、名前そのまま、また下にあるイラストイメージのままに「髪が、円や楕円の形に抜け落ちる病気」と思われる方が多いと思います。これは円形脱毛症のタイプのうち、「単発型」と呼ばれています。

単発型は一般的なタイプですが、円形・楕円形に脱毛した場所が複数みられることがあります。それが「多発型」です。単発型と多発型は、まとめて通常型といわれることもあります。
実は、円形脱毛症は全て円形・楕円形の脱毛症状というわけではありません。次に示す「蛇行型」は、生え際に沿って帯状に毛が抜けます。

また「逆蛇行型」と呼ばれるタイプもあります。蛇行型の逆で、頭のてっぺんからその周りにかけて髪が抜けます。

「全頭型」では、髪の多く（ほぼすべて）が抜け落ちます。

円形脱毛症の「汎発型」では、髪の脱毛だけにとどまりません。眉毛、まつ毛など、全身の毛が抜けてしまいます。

「びまん型」という円形脱毛症では、脱毛部分が頭部全体にまばらに広がり、毛の生えている部分と抜けた部分の境界があやふやになっています。

その他、脱毛の進み方による分類として、脱毛が急速に進行する「急速進行型」もあります。
また円形脱毛症以外にも、例えば急激なダイエットや鉄分不足、出産などの生理的な原因、甲状腺疾患や膠原病などの内科系の病気、服用中のお薬の影響など、普段の生活の中にも脱毛の原因が潜んでいる場合があります^２,3）。
抜け毛で思い悩んだり、生活に支障が出てきたりするようでしたら、一度皮膚科で治療や対策について相談してみてはいかがでしょうか。